「叱られ方を学ぶ」ということについて

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朝テレビを見ていたら 「“叱られ方”を学べ!」という、朝からものすごく気分が悪くなるようなNHKのニュース番組が放送されていました。

 

放送された番組は下記リンクから見ることができます。

4分弱の内容ですので、お時間ある方は一度ご覧ください。

www3.nhk.or.jp

なぜこのようなテーマで放送されたのかというと、今の若者は家庭や学校で叱られたことが少ないので、社会人になって叱られてへこむ前に「正しい叱られ方」を身に着けようという主旨の番組でした。

 

そもそもの論点がズレているような気がしますが、「叱られ方」について考えてみます。

 

 

 

叱られ方を学ぶとは、どういうことか

動画の要点毎をまとめてみました。

 

  1. 上司に叱られて悩んだ社会人の声を受けて、「叱られ方講習」を実施している
  2. 講習対象は就職前の大学4年生
  3. 叱られている際の態度が大事(目線・声・姿勢など)
  4. 叱られているときは「申し訳ない」という誠意、声に出すことが重要
  5. 叱られていることには意味があり、自分の成長につなげられる
  6. 「叱る」ことは否定されているのではなく、受け入れられていること
  7. 「叱られる」ことに対して、受け入れるパワーを養うのが講習の目的
  8. 講師が美人

 

上司に叱責されて悩んだ人の声を汲み取ってこのような講習ができたそうです。

 

叱責される理由にもよりますが、自分が失敗したのであれば悩む・落ち込むのは普通だと思いますのでこれ以上言及はしません。

 

ただ、自分が失敗していないのに叱責されるのは非常にメンタルにきますね。

初めてこうなって時、怒りや悲しみに似た感情が渦巻いて「これが社会人か・・・」となったのを覚えています。

 

 

叱られ方の具体的な方法は3・4番でわざわざ講習で教える必要も無いレベルの話でしょう。

そもそも「叱られる」ということは、自分が失敗をしたから叱られるので、その失敗に対して謝らない人はいないかと思います。

 

5・6番は自分のメンタル面やモチベーション面での話ですね。

これもわざわざ講習する必要はありません。怒りたいだけの人もいますからね。どちらかと言えば怒りたいだけの人の方が多いような気がしています。

 

7番は叱られることに対してパワーを付けるということですが、要は叱られることに慣れろということでしょうかね。そこに中身はありません。

 

 

そう、この「叱られ方」は中身が全くありませんでした。

言い換えるのではあれば、「その場しのぎの方法」でしょう。

ていうか、いろいろ言いたいことはあるけど全く意味がない講習ですね。

 

 

叱られたからといって、何の根本的解決もできていないのです。

 

本来学生に伝えるべきなのは適切なPDCAを回して問題解決能力を高めることなのではないでしょうか。

 

叱られ方より叱り方のほうが重要

本来、叱られ方よりも叱り方のほうが重要です。

この動画では、

 

「この前も教えたよね?」

 

と叱っていましたが、本来はこのような受け答えをする講師(上司)が研修を受けるべきなのです。

 

ダメな上司は「叱る」と「怒る」の区別が付いていません。

 

「怒り」の感情をそのままぶつけてくる上司もいて、そのような上司をもった部下は高い確率でメンタルを壊してしまいます。

 

正しい叱り方を教えたほうが、企業は何倍も得をするだろうと思いますけどねぇ。

 

 

正しい「叱られ方」とは

この動画では、「その場しのぎ」について説明がされていたけれど、「叱られ方」にはきちんとした解があるように思います。

 

それは、「問題点を明確化し、適切な反省を行ったうえで、相手と協力して状況改善を努める」ということでしょう。

 

まあ、つまり失敗したら反省をしてPDCAを回しながら問題解決しろよってことです。

今回の講習は適切な反省の仕方を学んだんですかね?そもそも学ぶ必要はないと思いますが。

 

 

言っちゃなんですが、この講習の大学は多分Fランなんですよ。

 

Fラン大学→ブラック企業

 

 の流れが多すぎるので、ブラック企業向け講習を実施したのでしょう。

ただ、どちらにせよバカにつける薬はありませんので、やっている講習は全て無駄になりそうです。